みつごちゃんのまわりには
ビスケットクマファミリーに新しい家族がたんじょうしました。
ライリー、ローリー、レミーのみつごの赤ちゃんです。
お父さんのロイドが作ったゆりかごは、お母さんのエレナが大すきなお花のレリーフがついたとくべつせい。
「ようこそ、みつごちゃん。」
「よろしくね。」
男の子のテオ、女の子のモリーと赤ちゃんのノアは、毎日、ゆりかごのまわりにあつまって、みつごちゃんにむちゅうです。
そして、みつごちゃんのお世話に大いそがしのロイドとエレナを見て、
「おてつだいをしたいね。」
「みつごちゃんになにをしてあげればいいかな?」
と考えていました。
「おいしいものを食べさせてあげたいな。」
と、テオが作ってあげたのは、とくいのおかし。
でも、みつごちゃんはまだおかしは食べられません。
いいかおりをかぎながら、体をバタバタさせているだけです。
そして、モリーは大すきな物語を読んであげることにしました。
でも、言葉がわからないみつごちゃんは、すぐにウトウト、ねむってしまいました。
ノアはお気に入りのミニチュアカーであそんであげようとしたのですが、みつごちゃんたちはじっと車を見ているだけで、まだよくわからないようです。
「やくにたたなかったね。」
とがっかりする3にん。
でも、そんな3にんに、ロイドとエレナが、
「みつごちゃんにぴったりのお世話をしてくれて、ありがとう。」
と、お礼を言ってくれました。
「ライリーは、おかしのいいかおりをかいだらうれしそうに元気よく動いていたし、おいしいおかしは、おいわいに来てくれた村のみんなのおもてなしに大人気よ。」
「ローリーはお話をききながら、気持ちよさそうにねていたよ。きっといいゆめを見ていたんだね。」
「レミーは車がすきになったみたい。きょうみしんしんで楽しそうにずっと見ていたね。」
「なにより、いつもゆりかごのまわりでやさしい声をかけてくれて、ありがとう。これからもみつごちゃんのお世話をてつだってね。」
それをきいて、テオたちも大はりきり。
「早く大きくなって、いっしょにあそぼうね。」
やさしく話しかける3にんを見て、みつごちゃんもうれしそうにニコニコわらっています。
ゆりかごでねむるみつごちゃんが目をさませば、いつでもそこにやさしい家族のえがおがあるのです。